Concept
この大拝殿は神社本殿への参拝者が風雨に濡れないように竣工されたもので、近年の大地震を憂慮し耐震補強工事を行うこととなりました。補強方法として圧縮木材を挿入した面格子壁を採用し、産学官連携による共同研究を実施しました。外観は木造の伝統的手法ですが、実は高度な構造特性を持ち合わせているという背景が解明されたことで、今後の木造耐震技術の可能性を感じました。今後も多くの人々に親しまれる空間として大切にしていかなくてはならないと考えています。
補強後 建物正面
補強後 建物北東面
補強後 内部より
圧縮木材を挿入した面格子
面格子要素実験
長押の仕口加工状況
長押輪薙込み
Data
名称 | 富山縣護国神社大拝殿 |
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竣工 | 2017年3月 |
用途 | 神社 |
構造・規模 | 木造・平屋建て |
延床面積 | 377㎡ |
備考 | 平成29年度耐震改修優秀建築賞 優秀賞 評定評価取得 産学官連携(富山県農林水産技術センター木材研究所、椙山女学園大学)との共同研究 |