Concept
富山県立大学内に建設された学生会館は、県産木材利用促進のシンボルとして整備された建物で、ホール棟、談話棟、部室棟の3棟構成とし、軒を出した勾配屋根と県産杉羽目板+刷毛引き塗り壁による外壁としています。構造材・造作材・下地材に県内各地域の県産スギ・ヒノキをふんだんに使用しています。また、県産杉CLT(直交集成板)を県内の公共建築物で初めて採用しました。部室棟と談話室棟の軸組に氷見産杉による厚み90mmの直交集成板(30mm×110mm×3層)CLTによる耐力壁を設置し、できる限り内部に表しとしました。十二角形のホール棟は、床・壁に県産スギを使用し、県産スギ集成材の梁と柱による広い空間は、学生交流の拠点となり地域貢献も期待できます。2階建の各諸室は、CLT耐力壁表シ・県産スギ造作材を使用し、温もりと安らぎのある建物を目指しています。また談話棟では、壁・天井に城端しけ絹を採用し県産材の活用を訪れる人にアピールしています。
Data
名称 | 富山県立大学学生会館 |
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竣工 | 2019年3月 |
用途 | 学校 |
構造・規模 | 木造・2階建て |
延床面積 | 860㎡ |
備考 | 令和3年度とやま県産材建築物コンクール 最優秀賞(富山県知事賞) 設計監理:三四五・福見設計共同体 写真協力:株式会社 エスエス 北陸支店 |